バイク三昧

休日の今日、天気も上々。春らしい陽気になるらしい。ならば外へ出ないと勿体ないということで家内を誘って花見でもと水を向けるも先約ありとのことでさっさとお出かけに・・・。しめしめ、あ、いやいや仕方なしに独りの休日を満喫すべく、先ずは自転車自転車。いつものマイコース40キロ。さすがに今日の気温ぐらいになると汗をかく。なんだか久しぶりの発汗の感覚。ちょっと嬉しくなる。だがちょっと嬉しがり過ぎたかまたもや左手首に痛みが。フロントアウターにする操作が痛くて出来なくなる(泣)結局インナー縛りと言う情けない状態で帰宅。とほほ。
家に帰って汗を流したら気分一新、左手首にサロンパス貼ってテーピングで今度はオートバイに跨がってレッツらゴー!

新旭の道の駅でランチ。目当ては滋賀県高島市針江。実は以前NHKの番組で針江地区の風景というか生活が紹介されたことがあって、水郷に老人が漁する情景が美しかった気憶があり、水彩画の題になりはしないかと訪れてみたのである。が、やはり乗り物に乗っての探索はだめだとわかった。景色の移ろいが早すぎて、もちろんごく低速で走っていたのだが、これはという景色に出会わない。まあ、当たり前と言えばその通りで、キョロキョロするのは安全上宜しくないし、さらに言えば僕の風景探索の癖が後ろを振り返ってみるというところにあるものだからこれは仕方がないことかも知れない。
今度は電車でこようと決めて、303号を西に走り、367号を朽木方面へ。梅の木から西に入ろうかと思ったが気が変わって、針畑方面へ。

ここはいったいどこ?という感じでまだまだ雪がどっさり残っている。この辺りはもともと豪雪地帯だが、いかにこの冬の雪が多かったかを物語っている。このあと小入谷から生杉谷(京大演習林入り口)、針畑へと走る。ちなみに小入谷は「おにゅう」と呼ばれこれより北に今は新しい峠、小入谷峠ができて福井県の根来(ねごり)へと通っている。奈良東大寺二月堂のお水取りに因む鵜之瀬もその道沿いにあるのだが、そのあたりを総じて遠敷という。読みは同じく「おにゅう」である。峠を挟んで両側とも「おにゅう」である。面白い一致だがこれは昔に相当頻繁な人の行き来があった証かも知れない。それにどうやらこの辺りの地名は朝鮮渡来であるらしいし、他にも北山山系には非常に沢山の渡来系の地名が散在していることに気付かされる。やはり昔は小浜はこの国の表玄関として大陸へ開いていたのだ。数ある所謂「鯖街道」のメインルートががこの峠のすぐ東にあった(新道建設で殆ど壊された)根来坂(ねごりさか)峠であり、平安時代にはその峠を越えて都の朝廷に象が献上された史実もある。北山はまことに歴史の滋味を味わえるところである。
分水嶺を越えると路傍の川の流れが南に変わる。針畑川である。川面には釣り人の姿もちらほら見える。フライフィッシングに夢中だった頃はこの川によく来たものだ。個人的にはあまり釣果が出なかったがこの川のアマゴはパーマークがはっきりしていて朱点も一段と明るく美しかった記憶がある。針畑川、久多川、美山川あたりが持ち場だったが、そのうちイワナの求めて福井の源流域を彷徨うようになって、あちらの川がカーティス・クリークとなってしまったわけだが、今もこの川で釣り上げたアマゴがランディングネットの中で美しく身悶える姿を忘れることはない。

久多を過ぎて、ちょっと不安だったが能見越えをする。急勾配のヘヤピンが数度あるので、慣れないGSではどうかなと思ったのだ。そう、ちょっとビビリが入ってしまったのだが、以前この峠をドカティS4Rで越えていたとき左の森からいきなり鹿が数頭飛び出してきてあわや大惨事という経験があったのも引いた原因。殆ど通行がないと言っていい峠なのである。
が、何の心配もなく通過。あまりに普通だったので、峠でパチリ。そのあと木陰で放尿(笑)すっきり。
広河原、花背と走り、周山から日吉方面への快走路へ。でも飛ばしません。ノンビリに徹する模範運転で日吉ダムへ。

なんでもリニュアルされたみたいで自動販売機が外に追いやられていた。缶コーヒー(FIRE微糖)を買い小休止。


ふと、携帯を見ると自転車屋からの伝言が。注文していたシートピラー(3T DORIC LTD)が入ったらしい。よしよし、これで前乗りポジションに出来ると暫し夢想。というか今のサーヴェロに付いているDORICO LTDが元々僕には辛かったのだ。ようやくポジションのぎこちなさが解消されることだろう。早急に貰いに行こう。
ポジションと言えばこのGS、実は本国ドイツ工場オプションのローダウン仕様なのである。ノーマルより6.5cm低くなっているのだ。勿論ディーラー仕様では真似出来ない、サイドスタンド、センタースタンド共に短くなっているという低身長な僕にはまさにピッタリドンピシャなのであるが、ハンドル位置だけがノーマルのままなので、やや遠い感じだ。1200Rもそうだったがハンドルを15mmほど手前に寄せるだけで格段に違ったことがある。尻の痛さが無くなったことだ。GSも酷くはないが100kmを越える頃から痛みが出てきたのでハンドル調整は考えてみたい。

夕方、性懲りもなく「延福寺」再訪。桜は三部咲きか。若いご住職が出て来られて話されるに、この桜は先代の住職が最も愛していた木なので頑張って手入れをしているのと、ソメイヨシノなので寿命が気になるらしい。樹齢は400歳程なんだだそうで、そうなると全国屈指の長寿ソメイヨシノということになる。今年も美しいその姿を観ることが出来て幸福なことである。

_____________________________

帰宅すると間もなく家内が犬の散歩から帰ってきた。そして驚きの話を語りだした。なんでも今日は京都の東山界隈で画塾時代の友人と花見に出かけてきたそうだが、その帰り南座を過ぎて四条大橋に差し掛かったとき、後ろの大和大路四条交差点でもの凄い叫び声と大きな物音がしたので振り返ってみると大変な事が起こっていたという。軽のワンボックスが信号無視で突っ込み沢山の人を跳ね飛ばしたのだ。死者は6、7人、運転していた男も死亡。凄惨な現場だったらしい。
ニュースでは男には最近日常的に気を失うことがあったと報じている。癲癇発作か何かだろうがこれは相当無責任が男だ。日常的に気を失うとは全く尋常じゃない。家族も心配して運転はするなと諭していたと言う。だが本人には全く理解出来ていなかった。大丈夫だと過信していた。その過信が、何の根拠もない過信が、多くの命を奪った。全く酷い話じゃないか。

改めて自身の症状が気になる。服薬で今は発作が出ていないが、悪化した場合はきっぱりと乗り物は絶つつもりだ。