無気力状態

最近ひどい無気力状態が続いている。こうなる前に予約や予定をしていた事はなんとか重い腰を上げてこなしているという感じだ。仕事についてもその通りでルーチンワーク的に施術をしてしまいがちになる。
前回の書き込みから今まであれこれ行事はあって、その都度書き起こしてはみるのだが、その全部が下書き保存されたまま陽の目を見ずに眠ったままになって塩漬け状態。塩乾物なら味も出ようが日記体は鮮度が命、勿体無い事だ。

昨日はそういう今の状態に我慢がならず、本来は自転車チームの応援にゆくところを敢えて変更し、滋賀県高島町辺りにスケッチにゆく事にした。水彩画も全く意欲喪失しているからだ。仰木から高島町へはこの秋ゆく予定にしていたので、少しでも心踊らせられるかと期待していたのだが結果は一枚も描けず。仕方がないのでそのまま小浜に向かい、途中熊川宿に立ち寄って帰った。全くのツーリングになってしまった。

この無気力には自覚できる訳がある。六年来飲み続けていたある薬を先月絶ったのがその訳である。その薬は脳内のアセチルコリン代謝を抑制させ、いわゆる常時脳内にアセチルコリンを満杯にしておく作用のある薬だ。そう、ご存知の方ならそれが商品名「アリセプト」という認知症治療薬だとお分かりだろう。

六年前の冬に、ツーリングの帰りに突然発症した記憶障害から私の脳はいろいろな症状を呈している。その最初の診断が早期認知症だった。アリセプトとの付き合いはそこから始まった。その後鬱となり、夜間のパニック、幻聴とが重なり、今は突発的に睡眠が襲うナルコレプシー症状も現われているが、この薬はずっと処方されてきた。飲んでいると確かにいい。プラセボ効果なのか意欲も出てくる。しかし副作用的に副交感神経の働きを弱めるために、下痢になりやすく、先月はあまりに酷いので止めてもらったのだ。すると同時に無気力状態に還ってしまった。記憶力も落ちた。
またどうも一般の認知症とは異なるらしく、来月始めには主治医の紹介で別の脳神経内科で検査をする事になっている。

いったいこの脳はどうなってしまったんだろうか。
諸行無常 諸法無我 一切皆苦 涅槃寂静

このまま我執に囚われなくなるのはいいが、家族に迷惑をかけたくないな。