最終形態完成

リアディレーラーのプーリーをひん曲げて以来二ヶ月強、やっと修理交換が終わり手元に帰ってきたBMC。本当は先日には引き取ってきたものを体調不良と多忙とで触ってもみなかったのだが、やはり少しは漕いで確かめてみたいと持ち出してみた。

修理のついでに、というか実はこちらがメイン作業だったクランクとチェーンリングも交換した。クランクはレコード11sに戻した。Vista dealのMasic-X システムはよく考えられたものだと思うが、如何せん低身長の私にはどうしてもQファクターのデメリットが大きく出てしまった。既存の発想に甘んじない精神は高くつくのである。そして

チェーンリングはROTOR Q-Rings 50x36。楕円のコンパクトである。今までは53x40だったが、これは私の脚には負担が強すぎた。というか走れることは走れるが何せアウターの理論上最大丁数は56丁である。インナーでさえ43丁を踏まねばならず当然「平地番長」なんであるが私の脚がそんな仕様になっていない(じゃあ坂仕様かということでもないが)。来年はクライムレースに的を絞るつもりなので、とはいえいきなり伊吹山では選外通告を受けたショックで立ち直れないこのごろなんであるが、楕円の味を覚えたら楕円じゃないといかんだろうということもあり交換。

しかしこのROTORという会社、どうもよく分からんところがあってカンパ11s用がでるらしいという噂が立って早八ヶ月経とうとする十一月、一向にアナウンスがない。代理店もデリバリーを把握できてないらしく「出るらしい」という心霊スポットのようなことを言うばかり。これでは埒が開かないと、直接(といってもいろいろ手を回して)尋ねてみるとあっさり入手出来てしまった。ネット社会恐るべしである。

リアのディレーラーも部品交換。実はこの部品入手にも時間がかかったようだ。ほんとラテン系の部品はデリバリーが大変である。しかしやはりカンパ党は黙って頷くのみ。

これが曲がったプーリーガイド。プーリーはまだ「さら」みたいなものなので予備として保存しよう。

最後に脱落防止のためチェーンガイド取り付け。楕円ギアはたしかにチェーンが落ちやすい「気」がする。そして今までにアウター側へ数度落としたこともある。チェーン落ちは余程のことがない限りレバー操作で戻せるものだが、その余程のことというのがインナー側へ食い込むように落ちた場合だ。これから上りという時インナーに入れようとしてガキッとなれば一巻の終わり、落車にもつながりかねない。安全安心の一品である。そしてこれにて一応の完成である。早速クリートシマノに戻し(えへへ、ここだけはシマノね。シマノ以上に良いペダルなし)ローラーで試走30分。体調が戻ってはいないから何とも言えないがペダリングがものすごく軽い。リア変速もスカっと決まるがこれは当たり前か。明日クリートの微調整もかねてもう少し回してみようと思う。これは期待大である。

しかし、まあこれだけやってふと我に帰ってみた。この場合一般常識人としての我である。すると今自分が行っている行為が非常識極まりない事なんじゃないかと不安になってきたりする。いったい何かの憑依状態か、はたまた宗教的儀式のように思えてきたりする。常識人としての我が言う「一体、自転車ごときにお前はいくらつぎ込んでいるのだ?」答えて言う「はい、沢山たくさん使いました。でもまだ答えが見つかりません」と。
そして明日になれば何事もなかったように次の物色が始まるのだ。
自転車依存症万歳!