高山、平湯、乗鞍の旅

18日に平湯でキャンプをしようという提案がオートバイ仲間からあり、大喜びで参加してきた。心配だった天気も17日の祇園祭山鉾巡行に梅雨明けして、この日は朝から大晴天で予報もこの先しばらくは暑い日が続くと言っている。よし、それならこの際、乗鞍へ自転車で上ってみようと車に詰め込み出発。まあ最初から覚悟はしていたが名神が京都インター手前でいきなり渋滞、その先東海北陸道の白鳥インター十数キロ手前で本格的に渋滞。じりじり。

よーし、こうなったら微力ながらこの渋滞緩和に向けて努力してみようとマニュアルに変え、車間を充分にあけながら極力ブレーキを踏まない走法に徹する。後ろも気付いてくれ〜!みんなで力を合わせてこの渋滞を緩和しようではないか〜!と独り車内で声を上げながら、チロチロトロトロ走る。まあ気持ちがそんな風に前向きなもんだから不思議と苛つかずにやり過ごせたが、高山に着いたのが12時、予定の二時間遅れである。

川沿いの穴場な店に飛び込んで昼食。

ここの日替わりランチはボリューム最高で850円、食後の飲み物とデザートがついてこの値段。満腹大満足。
本来なら、この後市内でスケッチをする予定だったが時間が押しているので取りやめ、今回幹事のTiちゃんにメール、ほどなく返信があり駅前のスーパーで落ち合う事に。

今夜の宴会用買い出しを済ませて、皆さんと一緒に平湯へ158号を走る。しかし日差しが痛いほどで車の私でも辟易してしまった。バイクの皆さんはさぞや暑かっただろう。
予定より大幅に遅れたが無事キャンプ場到着。早速幕営に取りかかる。早いもん勝ちの掟である(笑)

本日はティピである。専用ストーブも設置、こんな暑い日にストーブなんか焚いたら蒸し風呂でっせ、という御意見も頂戴したがこの事が後で命拾い(オーバー)をする事になるのである。

十台以上のバイクが並ぶと壮観である。しかも今回はBMW率高し。その中でも特出は23歳のお嬢さんMkznさん。GSを軽々跨ぐそのお御足の長いこと長い事。なんと身長178センチとか。お顔も別嬪さんでモデルさんと見紛うばかりである。今回のキャンプは楽しいな〜♪

その後、宴は深夜11時過ぎまで続き、相変わらず負けず嫌い発言に終始する私を、皆さんこなれた相槌で盛り上げていただく。感謝感謝である、えへへ。楽しかった〜!

いよいよお開きになってティピに戻り、ストーブに火を入れてみる。すぐに勢いよく火は着き、ティピ内の温度は急上昇。薬を飲んでコットの上に下着姿のまま倒れ込みそのまま快適な一夜を過ごした。
そして夜明け近くに目覚め外に出てびっくり、ものすごく寒いのである。それもそうだ、奥飛騨1500mほどの高地、夏でも夜は寒いのだ。顔を洗ってすぐさま、ティピの中へ潜り込む。ストーブには夕べの薪と一緒に入れた炭がかすかに置き火になっている。それでも幕内は快適な温度を保ってくれている。ストーブの威力恐るべし。新しい薪をくべ、湯を沸かし、インスタント珈琲を作る。気分はカナディアン・ハンターといったところだ。わはは。
朝食の後、いよいよ、今回のメーンエベント、乗鞍自転車登頂(畳平まで)のため、車より自転車を出して組み立てる。
Bsさん写真ありがとう。
車の陰でササッとウェアを着替えて(一瞬フリ●ン)皆さんとお別れの挨拶をして、いざ出発。ちなみにこのパナソニック車は今後スポルティフとして生まれ変わるのである。
途中、管理事務所で水をいただくために止まったほかは、写真も撮らずに(ハンドルに取り付けたカメラでムービーは撮ったが)一気に上り切る。キャンプ場から二時間半であった。荷物満載でその上32cのタイヤという条件なので、良しとしておこう(笑)途中ロードの女性に笑顔でパスされたことは見なかったことにしておこう(笑)

そいでもって登頂成功。畳平到着。海抜2700mちょっと。去年ここに熊が出て以来ちょくちょく出没しているらしい。高山でも平湯でも管理事務所の方も言っておられた。上っている途中で遭遇したらすぐに下ってくるようにと。さすが国立公園、怖いところだ。

天気は絶好、乗鞍頂上もスキッと見えた。少なくともこの時は。

記念写真を写してもらった時にはガスってきた。山の天気は移ろいやすいな。いつもそうだがヒルクライムの上りで止まると何だかやりきれない。だから何度もあった絶景ポイントも、帰りのお楽しみにして上ることだけに集中してきた。だが今回はこれが裏目に出たようだ。軽く食事をして早々に退散する。

烏帽子岳を望む。ほんとに烏帽子やな。左から小径サイクリストが軽快に下って行く。

穂高連峰を遠望。上りの時にはジャンダルムの向こうの槍が岳ももっとスッキリ見えたのに、残念。思えば若き頃は何度縦走したことか。思わず感涙。

ここはよく写真になっているところ。角度を変えて写してみた。しかしこのあたりまで上ると空気が薄いのがはっきり分かる。じっとしていても呼吸が速い。管理事務所の人の話では数日前もサイクリストが倒れ、救急車が上ったそうだ。

まさに天上の道、スカイライン。一般車がこないのは嬉しい限りだ。

かなり下りて、再び森林地帯に。ダケカンバ、モミといった高山性高木林は普段見覚えが無いだけに、空気まで新鮮に感じる。と、ここで麓からサイレンの音が近づいてくるではないか。なんと救急車が上がっていった。またも行き倒れのサイクリストか!?

お昼過ぎにキャンプ場に帰り着き、冷たい水で身体を冷やした後、車で高山市内へ。銭湯を探し汗を流し、飛騨牛ならここという「山武商店」でお土産の焼き肉用100g870円を600g購入し、しばし河原の橋の下の日陰でスケッチを勤しむ。これも気持ちよろしいな。

形のいい雲が浮かんでいたので鉛筆でもう一枚。暑さも忘れて描く。

しかし後で見るとまだまだ甘い。キリリとした線が出ないな。ボヤけている。気温のせいにしておこう。

その後、ノンビリと帰路につく私に大渋滞が待ち受けていようとは、この時気付くすべも無かったのである(笑)